2020年3月18日号。<「完全な形」のオリンピックとは / なぜ公務員は絶望の中で死を選んだのか / 「やまゆり園」の事件に見る人間の「生きる価値」>

<「完全な形」のオリンピックとは / なぜ公務員は絶望の中で死を選んだのか / 「やまゆり園」の事件に見る人間の「生きる価値」>


 おはようございます。ヨロンです。
 ここ数日は真冬に戻ったかのような寒さでしたが、今日からいきなり春の陽気だそうです。

 昨日は、2月末で半蔵門での収録が終わるはずだった「選挙ドットコムちゃんねる」の番組収録でした。3月に入って3回目。来週からは青山の新しいオフィスでの撮影となるはず。
 乙武君に会うことができて良かった。いろいろと勉強させられました。世間的には不倫ゴシップの印象が残っているので、いまだに動画のコメント欄は荒れがちですが、実際に接してみると明るく話も上手い。そして、とにかく頭の回転が早い。

 松本市長選挙で当選した臥雲義尚氏が、選挙期間中にコロナの影響で握手ができず、握った拳を軽くタッチする「ガウンタッチ」というものをやっていたということで、彼は「それってどんな感じ?」と興味深く聞いていました。
「握手ができないから、軽く拳を作ってこうやってタッチするんですよ」と眼の前で作家がやっているのを、彼は「へええ」と関心しながら見ていましたが、考えてみたら彼はもともと握手ができず、拳のタッチもできないのです。それでも、まわりは特段気にするわけでもなく、普通のことのように説明します。
 スマホはどうやって操作するのか見ていると、机の上に置かれたスマホに手を載せて器用に操作しています。人差し指でやっていることを、肘でやる感じ。これも別に不思議なことではなく、全く違和感がありません。
 移動、トイレや着替えなど、他の人に介助を頼まなければならないことは多いのですが、できることとできないことがはっきりしていて、彼を見ていると「障害ってなんだろう」と思うことになり、そのうちそれすら意識しなくなるのです。


■新・血気酒会は初のオンライン観覧

 明日の『新・血気酒会』は、通常のFacebookとYouTubeでの配信に加えて、初めてZoomを使ったオンライン観覧を行います。
 先日はZoomをいつも使っているような勢いで書きましたが、実はまだテスト的に使っただけで、今回のような試みは初めてです。
 当然恒例のトラブルも予想されるので、希望される方は気楽にご参加ください。案内情報は、今日のメールの最後に付けておきます。


■「完全な形」のオリンピックとは

 G7の緊急会議も、近未来のSFよろしくオンラインでの首脳会議となりました。そこで安倍首相は東京オリンピックを「完全な形で実現する」と発言し、話題となりました。
 もう延期もしくは中止が既定路線となっていますが、安倍さんはあくまでも「予定通りに開催すること」にこだわっていたということです。
<緊急G7で支持された東京五輪「完全な形で実現」の解釈巡って米CNNは「安倍首相は延期、中止に強く抵抗」と暴露>
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200317-00010001-wordleafs-spo
<CNNによると、「安倍首相は五輪の延期や中止には強く抵抗し、目標は”予定通りに開催することだ”と語った」という。
 安倍首相は、現在、国内の各種イベントに関して自粛を要請している立場上、時期については、そこまで踏み込んで質問に答えなかったのだろうか。CNNの報道が正しいとすれば「完全な形での実現」は、その時期も含め”予定通りの開催”ということを示唆していたのだ。>

 これをそのまま受け取る人はいないでしょう。本当に今年の7月に開催するつもりであればそのように答えるはずで、わざわざ日程を言わずに「完全な形」と不思議な表現を使うのは、そこに意図があることになります。参加できない国が無く、観客を入れて全競技が行われることになる大会は、いつなら開催できるのか。
「ギリギリまで従来の日程での開催に努力してきたが、世界情勢を見て延期が妥当だと判断せざるを得なくなった」とIOCが判断するような道筋が見えます。
 来週の国内聖火ランが始まるあたりがひとつのタイミングとなるので、しばらくは詮索が続くでしょう。

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