2019年8月10日号。<一九八二年、僕はエロ本の出版社に入った。 第十八回「ホテルまで四五分」:東良美季>

 おはようございます。ヨロンです。

 今日から夏休みに入った方も多いのではないでしょうか。自営業のような仕事をしていると、すっかりこういった感覚が無くなってしまいます。私は今月後半に数日間休むつもりなので、来週はいつも変わらずに出勤となるのですが、朝の電車内は子供連れの姿が増え、夏休みの雰囲気ですね。

 今日のトーラさんの小説で、「モータードライブ」という単語が目に留まりました。
 これはカメラの高速連写を可能にする、フィルムの自動巻き上げ装置のことですが、子供の頃の風景を突然見せられたような気がしました。「そういえば、モータードライブってあったなあ」という。いかにもプロの機材といった感じで、少年時代の憧れでもありました。
 考えてみたら、カメラがデジタルになった時点で必要無くなったのですね。フィルムが無くなったのは実感がありますが、それとともにひっそりと消えていったモノたちも多かったのかもしれません。
 「モータードライブ」
 名前が昭和のメカっぽくて良いなあ。

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一九八二年、僕はエロ本の出版社に入った。 第十八回「ホテルまで四五分」

東良美季(作家)

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