2020年2月23日号。<予想どおりに発生する感染者に対応が追いつかない / エッセイ『銀杏の教えについて』:漆嶋稔>

 おはようございます。ヨロンです。
今日は天皇誕生日。一般参賀は取りやめとなりましたが、新型肺炎の収束を願う陛下の誕生日を、静かに祝う余裕を持ちたいものです。

 昨日は、神奈川県足柄市にあるアサヒビール工場まで走って行って、見学するという予定でした。ところが、コロナウイルスの影響で見学が中止になったので、毎月行われている湘南海岸のランに変更となり、14キロほど走ってきました。
片瀬江ノ島駅前もいつもより人は少なかったように感じました。江ノ島水族館のチケット売り場前もほとんど客はおらず、海岸も静かなものです。終わってから銭湯に行きましたが、銭湯こそ「大丈夫か」と思ってしまうほど、あらゆるものに疑心暗鬼になってしまう自分が情けない。

 工場見学が中止になるのは理解できます。見学者から感染者が出てしまったら、工場を閉鎖しなければならなくなるし、場合によってはビールの販売停止・回収ということにもなりかねない。アサヒビールはオリオンビールも扱っていますし、ビールだけではなくソフトドリンクも多種あるので、被害は甚大です。
私の自宅近く(歩いて10分ほど)には、キリンビール横浜工場があるのですが、こちらは次のような案内を出して見学を継続しています。
「重要なお知らせ
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年1月以降に、中国湖北省(武漢市含む)・浙江省への渡航歴のある方、また同省へ渡航歴のある方との接触がある方の見学を3月末までお断りいたします。」
おそらく数日前までは、キリンが現実的でアサヒはやや過剰かと思われましたが、どうも事態は逆転したようです。

感染者情報が日々流されている中で、昨日は大きなニュースがありました。
<クルーズ船下船の乗客に陽性反応 船内検査では陰性>
https://digital.asahi.com/articles/ASN2Q7HF0N2QUTIL01L.html
<栃木県は22日、県南在住の60代の無職女性1人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。女性はダイヤモンド・プリンセス号に乗船し、PCR検査で陰性だったため、19日に下船して自宅に戻っていた。陰性と診断されて下船した乗客の感染が確認されたのは国内で初めて。>

 これは多くの人が予想していたことでしょう。ダイヤモンド・プリンセス号から下船した乗客を横浜駅で解散させたことについて、政府は「基準にのっとって行った措置であり、感染・発症の可能性は極めて低い」と説明していました。
血気酒会でも言及しましたが、船内で検査後に感染・発症するケースが相次いでいる中で、これが適切な措置だったとは誰も考えない。
告発ビデオを発表し、あとで削除・謝罪となった岩田健太郎教授を船に招き入れた高山義浩医師は、冷静で説得力のある解説を行ってくれています。その高山氏は、クルーズ船からの下船者に対し、昨日このようなことを説明していました。
<結論から言って、ほとんどの方は感染していないでしょう。しかし、発症する方が出る可能性はあると思ってます。国内で自宅に帰られたのは970人ですが、PCR検査の感度が100%ではなく、船内の感染対策も限界があったことを踏まえれば、発症者を想定しておくべきだと私は思います。>
<今後、発症してくる方がいるとすれば、それは自宅に戻られたあと、数日してから発熱や呼吸器症状を認めてくることでしょう。ですから、なるべく自宅で過ごしていただき、症状があれば保健所に連絡するようお願いしています。>
これが投稿された日に、感染者が出てきたということは、事態は予想を上回っているということなのでしょう。

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