2020年4月21日号。<花房観音の輝いていない日々 第33回 / エフエム和歌山のテレワーク / 国会議員は文書通信費を辞退すれば?>
<花房観音の輝いていない日々 第33回 / エフエム和歌山のテレワーク / 国会議員は文書通信費を辞退すれば?>
おはようございます。ヨロンです。
低コストAIアナウンサー「ナナコ」が話題になり、大学の授業で紹介してから注目していたエフエム和歌山が、ラジオパーソナリティをテレワーク化するという試みを始めました。
<ラジオでテレワーク バナナFMが1人放送>
https://www.wakayamashimpo.co.jp/2020/04/20200416_93387.html
マイク、ミキサー、放送機器などをパッケージ化したキットが各パーソナリティの自宅に設置され、まさにパーソナルスタジオ。おそらく、キュー出しや曲をかけること以外は自宅で完結するのでしょう。
生活音やノイズがどうなるのか気になるところですが、子育てや介護で家を離れられないといった人だけでなく、県外にいるとか一度リタイヤしたパーソナリティも自宅から放送できるということで、コロナが収まっても可能性を広げていくことができます。
「素晴らしい!」とFacebookに投稿したところ、記事にも出てくる山口理事長から直接連絡がありました。こういうフットワークの軽さが良いですね。
仕事柄どうしても機材が気になります。マイクは当然単一指向性だろうな。ミキサーはどこのメーカーで、ラックの中は何が入っているんだろう。これは、コロナが収まったら実際に行って話を聞くしかないでしょう。
10万円給付(特別定額給付金)の概要が発表になりました。
https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/gyoumukanri_sonota/covid-19/kyufukin.html
<給付金の申請及び給付の方法
感染拡大防止の観点から、給付金の申請は次の(1)及び(2)を基本とし、給付は、原則として申請者の本人名義の銀行口座への振込みにより行う。
(※)なお、やむを得ない場合に限り、窓口における申請及び給付を認める。その際、受付窓口の分散や消毒薬の配置といった感染拡大防止策の徹底を図る。
(1)郵送申請方式
市区町村から受給権者宛てに郵送された申請書に振込先口座を記入し、振込先口座の確認書類と本人確認書類の写しとともに市区町村に郵送
(2)オンライン申請方式(マイナンバーカード所持者が利用可能)
マイナポータルから振込先口座を入力した上で、振込先口座の確認書類をアップロードし、電子申請(電子署名により本人確認を実施し、本人確認書類は不要)>
まず、全戸に申請書が送付され、振込先口座を記入して送り返す方法と、オンライン方式(マイナンバーカード必須)のどちらかで申請することになります。
マイナンバーカードは普及率が約14%。とすると残りの84%は郵送でのやり取りで給付を受けることになります。今から役所にカードを作りにいくのは、現実的ではないでしょう。私はマイナンバーカードを持っていません。勝谷さんは持っていて、
「住民票がコンビニで取れる」と自慢していました。
マイナンバーカードが必須なのは、個人認証ができているマイナポータルから申請してもらって、迅速に給付できるようにする意図もあるでしょう。
しかし普及率が低すぎる。カードが無くとも、マイナンバー、氏名、生年月日と本人名義の口座情報を入力し、免許証などをアップロードすれば良いのではないか。成りすましを警戒しているのだろうけど、全国民に振り込むのだから、本人名義が確認できれば良いと思うのですが。システム開発に時間がかかるだろうから、これは少し先でも良いとして、急ぐ人は郵送で。
これで5月の連休明けから開始ということであれば、かなり頑張っていると言えそうです。オンラインのシステム開発と、行政の対応部署は休日返上でこれから準備を進めるのでしょう。ご苦労さまです。
全閣僚が10万円を辞退する、などというニュースが流れていますが、そんなセコいことではなく、実質的には活動自粛しているわけだから、毎月100万円の文書通信交通滞在費を1年間辞退した方が良いと思うのですが、誰も言わないだろうなあ。
観音さんのコラム。今日はまず昭恵夫人の話が登場します。昭恵さんは天真爛漫で少し頭の弱い純粋な女性です。森友問題で精神的にマイッているとニュースになったときも、カラオケでフィーバー(死語)していたということなので、緊急事態宣言が発令されても大分旅行に出かけるメンタリティは想像できます。しかも純粋過ぎるので、怪しい人も簡単に信用してしまいます。そのうち「大麻は体にいいんです」などと言わなければ良いのですが。
途中、歴史のコアな話が続くと思ったら、後半は安定の観音節でホッとしました。
では、どうぞ。
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花房観音の輝いていない日々 第33回
少し前ですが、安倍昭恵さんについてtwitterでちょこっと呟いたら、それがまんま転載されてスポーツ新聞の記事になってしまいました。
使っていいですか? などの連絡もなく、載っているのも、twitterのフォロワーさんから知らされました。こうして新聞に掲載されても、私のところに攻撃的なリプライが来るだけで、なんもいいことないので、せめてちょっと金が欲しい。さもなければ、私の本も紹介してください。
私の本の読者には、様々な立場、思想の人たちがいますので、普段あまり政治的なことは呟かないようにしています。というか、安倍昭恵という人に関しては、政治的なこと以前の話でしょう。何かあると右だの左だの決めつけてくる思考停止した人たちがいますが、私が安倍昭恵をずっとウォッチしているのは、彼女のキャラクターに興味があり、創作意欲を刺激するからです。
あと安倍昭恵の行動に関しては、一番気の毒なのは、真面目にやってる自民党の人たちだと私は思っています。
無邪気で天真爛漫で、良かれと思って安倍昭恵さんは、あちこちに出没し、様々な人と会います。「人はわかりあえる、だからみんな仲良くできる」と信じているであろうがゆえに、あまりにもその交友関係がブラックであり、自身の立場に無自覚すぎる「天然さ」でいろいろやらかすピュアさに、目が離せません。
きっと、すごく「いい人」なんだと思います。
浮いた噂のない夫からも、とても愛されているのでしょう。
なんせ、どこからどう見ても怪しい「ドクタードルフィン」「変態ドクター」、コロナウイルスについても「不安と恐怖が、ウィルスに対する愛と感謝に変わった途端、ウィルスは、目の前で、ブラックホールから、突然、喜んで、消え去ります」なんて書いてる人と大分の宇佐八幡宮を参拝しちゃうような人ですから、人を疑うということを知らないピュアなお嬢様なんでしょうね。
ウイルスに感謝なんかできるかボケっと、私のようにツッコんでしまう人間には、全く理解できないことだらけです。
「ドクタードルフィン」のHPを見たら、石のブレスレットが48万円、「新型コロナウイルス 恐怖を愛に」オンライン講演会の視聴代が3万6千900円と、さあどこからツッコんでいいのか。
そしてこの手の人たちがフル活用するのが「卑弥呼」と「天照大神」です。以前ここに書いた子宮委員長も「卑弥呼になる」とか書いていましたが、ドクタードルフィンのFB等にも、卑弥呼と天照大神は登場しています。
卑弥呼なんて、中国の「巍志」という古い書物に、ちょろっと書かれただけなのに、こんなに名前を利用されまくってなんだか気の毒になります。
天照大神といえば、以前、私の知人がハマっていた「スピリチュアルヒーラー」が、自身のブログで「月のエネルギーを注ぎ込んだアマテラスの水」というのを販売していましたが、「え、天照大神って、太陽神なのに、なんで月??」と、ツッコまずにはいられませんでした。月読命ならともかく。
大分の宇佐神宮には、私はまだ行ったことがありませんが、この騒動が収まったら、ぜひ行きたくなりました。
宇佐神宮は、全国に4万ある八幡宮の総社です。
さて、宇佐神宮と聞いて、まず浮かんだのは、「宇佐八幡宮ご神託事件」です。
宇佐八幡宮ご神託事件とは、何か。
奈良時代、天平年間、疫病が流行り国が乱れ、仏に縋ろうと、第45代聖武天皇は、「大仏造立の詔」を発布し、東大寺の大仏、正式には「毘盧遮那仏」が作られました。しかし、この大仏造立と、聖武天皇により度々繰り返される遷都で、国民は更に疲弊してしまうのです。なんせ、民衆は大仏造るのにタダ働きさせられてるんですから。
都を転々としたのち、結局、聖武天皇は奈良の平城京に戻り、娘の阿倍内親王に譲位し、孝謙天皇が誕生します。
それまでの女性の天皇は、いずれも自分の息子がまだ幼いからと皇后が天皇の位になる中継ぎ的な役目が多かったのですが、孝謙天皇は生まれたときから、未婚のままで天皇になることが定められていました。
孝謙天皇の母親は光明皇后、その父は藤原不比等。藤原氏の血をひく天皇を誕生させるために光明皇后は聖武天皇に嫁いだわけですから、生まれた子がたとえ男の子で無かろうと、天皇になる運命なのです。
母と藤原氏の後ろ盾をうけた孝謙天皇が信頼をよせたのが、同じく藤原氏である藤原仲麻呂です。
孝謙天皇は、母が病に伏したときに、いったん大炊王(のちの淳仁天皇)に譲位しますが、これも藤原仲麻呂が動いたとされています。そして淳仁天皇と仲麻呂の治世に、良好だったはずの上皇と仲麻呂の関係に破綻の兆しが見えてくるのです。
孝謙上皇が病に伏した際に、弓削道鏡という僧が彼女の寵愛を得るようになり、これを危惧した仲麻呂は、上皇をいさめますが、逆効果でした。
孝謙上皇・道鏡と、仲麻呂と淳仁天皇の対立が深まり、仲麻呂は乱を起こしますが捕らえられ斬首され、淳仁天皇は淡路に流されます。
そして孝謙上皇は、重祚、もう一度自らが即位し、称徳天皇となりました。邪魔者はいなくなり、思う存分、道鏡を傍におけます。道鏡は太政大臣禅師、法王となり権勢をふるいます。称徳天皇には夫がおりませんので、子どももいません。ついには宇佐八幡宮から、「道鏡を天皇にするべし」との託宣があったとされています。
これを確かめるために、宇佐八幡宮に向かったのが和気清麻呂です。現在、岡山県に和気町という地名がありますが、和気清麻呂はそこで生まれたとされています。清麻呂の姉は広虫という称徳天皇の側近でした。姉の代わりに、清麻呂が大分に遣わされました。
和気清麻呂が宇佐八幡宮からもって帰ってきた答えは「NO」でした。
道鏡を天皇にしてはならない、と。
称徳天皇は激怒して、清麻呂は大隅国に流罪となります。その際、なんと「穢麻呂」(きたなまろ)と名前を変えさせるのです。
清麻呂→穢麻呂って……。なんだか、子どもが、いじめのときに「お前なんか、うんこー!うんこじゃー!」って言ってるみたいですね……。
しかしそれからほどなくして称徳天皇が亡くなり、道鏡は失脚して下野国で亡くなります。そして和気清麻呂は官界に復帰し、もちろん名前も戻されます。清麻呂はのちに桓武天皇に仕え、当時山城の国と呼ばれた平安京造営を進言したのも彼だと言われています。
京都にはこの和気清麻呂を祀った「護王神社」が、京都御苑のそばにあります。護王神社に入ると、狛犬ならぬ、猪に迎えられます。清麻呂が配流されるとき、道鏡から刺客が送られ、突如現れた300匹の猪により難を逃れたとされ、護王神社の境内のあちこちに猪が祀られているのです。
清麻呂が猪に護られ道案内をされたのち、悩んでいた足腰の弱りが治ったことから、護王神社は足腰の神様となり、スポーツ選手などが参拝に訪れるようになりました。
私は亥年生まれなので、昨年初めは、こちらにお参りしてきました。
さて、ここからが本題です。
奈良の平城京から第50代桓武天皇が、当時山城の国と呼ばれた平安京に遷都した理由をバスガイド仕事の中でするときに、上記のような称徳天皇、道鏡、宇佐八幡宮ご神託事件の話をします。
しかし、その際に、有名だけど修学旅行生の前ではふれられないエピソードがあります……。
お察しの方もいるでしょう。
道鏡巨根説です。
独身であった女帝が、道鏡にメロメロになったのは、道鏡が巨根だったから……この伝説は、江戸時代に生まれたといわれています。
個人的には、巨根は、咥えたら口の中がいっぱいになり動かしにくいし、ちゃんと濡らしてないと挿れるときに痛いし、何より巨根自慢の男は、「俺、大きいから~」と何かと自慢しがちで勘違いし手を抜く傾向にあるので、好きではありません。
なんだかそこが大きいだけで、人生勝ったような気になっている男は、世の中にわりといるのですが、いちいち気にさわります。男性週刊誌の広告って、「あなたも巨根に!」「巨根になったら若い彼女ができて、モテモテだよ!」みたいな広告ばかりですが、あれを見る度に「んなわけあるかボケっ!」と言いたくなります。
巨根には、謙虚さが足りない。
女性誌には「やっぱり男は巨根」「巨根彼氏をゲットするには」みたいな記事は載らないので、「女はみんな巨根が好きだ」なんて思わないでください。
ましてや、女の天皇が独身だから、巨根にメロメロになったなんて! フェミニストじゃなくても怒りますよ!
大切なのはそこじゃない! と、奈良の西大寺(称徳天皇のお寺)近くを通る度に叫びたくなります。
道鏡がどれだけ日本の歴史の中で「巨根の象徴」なのかというと、江戸時代、強精剤などを扱っていた「大人のおもちゃ」の店には、「道鏡」という名前がついた商品が売ってたぐらいなんです。道鏡……ビッグサイズの張り型です。張り型っていうのは、ペニスの形をしたやつですね。勝谷誠彦が、奈良の飛鳥に行ったときに、連呼していた「ち〇こ」の形です。
実は、江戸時代だけではなく、現代でも「道鏡」をいうバイブレーターがあるんですよ!見つけたときは、ひっくり返りそうになりました。
「ああ……道鏡……大きくて最高……」と、使用する現代女性もいるのでしょうか。
江戸時代から今にいたるまで、「巨根」の象徴として商品化されている道鏡……。
ある意味、道鏡こそが、男性の中に根強い「巨根信仰」の犠牲者なのかもしれません。
そういえば、以前、サンテレビ「カツヤマサヒコSHOW」の奈良エロツアーの際に、カメラがまわってないところで、スタッフの方に「道鏡ゆかりの場所って、どこかあるんですか」と問われ、「ありますよ。それこそ巨根の張り型だらけのところとか。前に、『道鏡 巨根』で検索したら、いろいろ出てきました」と答えると、「なんで花房さん、道鏡巨根で検索なんかしてるんですか!」と言われたことがあります。
え? しない?
巨根自慢する男はダメだ! と、巨根信仰を否定している私も、知らぬ間に、道鏡の虜になっていたのかもしれません……ねぇよ。
なんたって私も、巨根の坊主が京都の闇の世界を暗躍する「好色入道」(実業之日本社文庫)という小説を書いていました。
自宅籠り生活のおともにいかがでしょうか。
首相夫人が宇佐神宮にお参りしたニュースを見て、久々に道鏡に想いを馳せました。
そういえば、称徳天皇って、「阿倍内親王」だったな、なんて思いつつ。
家に引きこもっていると、くだらないことを考えてしまいますね。
いつものことだけど!