2020年7月2日号。<「脱マスク」が進む / 一芸百芸 ~希有なる日本語を守りたい~:水島二圭>

<「脱マスク」が進む / 一芸百芸 ~希有なる日本語を守りたい~:水島二圭>

 おはようございます。ヨロンです。

 昨日は不順な天候の中、八王子に行って都知事選候補者の街頭演説の映像を撮ってきました。
 対象は候補者ではなく、応援演説をする議員の事務所から頼まれて、近々予想される総選挙のための映像素材を用意するのです。

 驚いたのは、候補者は透明のフェイスガードを付けていたものの、応援演説を行った5人ほどの議員たちは、みんな白いマスクを付けていたことです。
「ふぉがふぉが、ふええええい」という表現は大げさですが、イメージとしてはこんなもの。表情もわからないので、なんとか聞き取れたとしても全く説得力がありません。私がコーディネートしていたら、車上には応援弁士をひとりずつ上がらせるか距離をとって並び、マスクはさせない。
 候補者と一緒に横に応援弁士がズラッと並び、「ふんどし」と呼ばれる垂れ幕を車の上から垂らして演説するのは選挙の定石ですが、演説で「今の都政はコロナ対策がなっていない!」と批判するのであれば、選挙手法もコロナを意識したものにすべきでしょう。マスクをして「ホゲホゲ」言っている演説なんか聞きたくない。コロナに気を使っているフリをして、マイクは使いまわしというのはどうなのか。
 と、主催者には一応アドバイスしておきましたが、大勢は決まっているとは言え、無駄な2週間を過ごしてきたんだなあ、と暗くなりました。

 今日もこれから立川で撮影です。明日は都議補選候補者の街頭演説をライブ配信することになっています。今後の選挙ではこれが主流になるでしょう。
 以前から街頭演説のライブ配信は行われていましたが、それはアリバイ的なもの。ネットで「やっている感」を出すためのもの。しかし、コロナ騒動が始まってからは、それが必然となってきました。メリットがはっきりしてきた。

 今年の秋に本当に解散総選挙となれば、多くの候補者は自分の演説をネット配信しようと思うでしょう。現在、技術的に最もクオリティの高い街頭演説は、山本太郎氏のれいわ新選組ですが、それがスタンダードとなり広がっていきます。
 しかし、それは誰もができるものではない。山本太郎氏は、テレビのイベント中継程度のレベルで演説配信を行っているのです。私は「音」が最も重要なポイントだと見ています。


 7月になりました。すでにムシムシとした日が続きます。これから夏にかけてマスクをしないケースが増えるでしょう。そしてこの人も。
<おもむろに…会見で菅長官マスク外す 「総合的に判断」>
https://digital.asahi.com/articles/ASN7144KMN71UTFK006.html

 街頭演説と同じように、会見でもマスクは必要ありません。もしくは必要ないようにレイアウトを決めるべき。このニュースは地味ですが、今後はマスクをする場面としない場面の切り分けが進んでいくことを示しています。


 水島先生が翻訳家だというのは、「言葉」を大切にする先生らしいなあ、と思います。言葉は目と耳で感じるものだと思うのですが、それはきっと感性につながるのですね。

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一芸百芸 ~希有なる日本語を守りたい~

 水島二圭(書家)

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